前編からお越しの皆さん、ありがとうございます!後編から来た方は初めまして、ユービーセキュアのハラです!
後編では、NIST Cybersecurity Framework(CSF)の実践的な導入方法と、実際の活用事例、そして今後の展望について解説します。
CSFはあらゆる組織・立場に対応できるポテンシャルを持っています。ここでは「導入前」「導入開始」「導入後」の3つのフェーズに分けて、実務への落とし込み方を解説します。
CSFの導入を開始する前に、担当者および組織は利害関係者(特に経営層)に最新の進捗状況を定期的に伝える計画を策定する必要があります。
これには2つの目的があります。
報告頻度の目安
やる気を出して高頻度の報告を設定しても、実現できなければ形骸化につながります。「きちんと規定した通りにサイクルを回している」という事実が重要です。
導入の基本的な流れは以下の通りです。
ティアを決定する際は、サブカテゴリレベルではなく、機能またはカテゴリレベルで決定すると、組織の現状レベルを把握しやすくなります。
ティア決定時に考慮すべき要素
達成目標は「セキュリティリスクを組織が受容可能なレベルまで軽減できること」です。
プロファイルを作成する際は、まず基礎となる事実・仮定を定義し、対象範囲を明確にする必要があります。
対象範囲の例
CSFの導入にあたり、最初に取り組むべき3つのポイントを紹介します。
最も重要な資産だけで構いません。
例えば、あるシステムが最も重要であると判断したなら:
これができた時点で、皆さんはCSFを活用している状態です。
CSFを導入し始めると、いくつかの課題に直面することがあります。よくある課題と解決アプローチを整理しました。
Cimpressはオランダに本拠を置き、45か国以上で事業を展開する大企業です。印刷、刺繍、ギフトなど17事業で構成されています。
世界中での分散型事業運営において、十数人の中小部門から数千人の大部門まで拡張できる共通フレームワークが必要でした。
5つのキャンパスに16の学校、約35,000人の学生と5,400人の教員が所属する大規模な教育・研究機関です。
セキュリティ管理・リスク管理を各部門がバラバラに行い、調整が困難な状態でした。
複数の業界調査により、NIST CSFは最も価値があると評価されるフレームワークと位置づけられています。
Google トレンドでの「NIST CSF」の検索数は常に右肩上がりで、CSF2.0が公開された2024年2月付近から特に伸びており、世界中で注目されています。
日本企業でのCSF活用率は現在約6%と低めですが、近年ではサプライチェーンやOT管理への対応策として注目を集めています。
2025年4月、NCCoEにて「Cybersecurity and AI Profile Workshop」が開催され、CSFとAIリスクマネジメントフレームワーク(AI RMF)を統合した共通プロファイルの策定が示唆されました。
2025年6月、NCCoEが複数ベンダーと連携して「NIST SP 1800-35」を策定。エンドツーエンドのゼロトラストアーキテクチャの実装方法を示した実践的ガイドです。
NIST CSFはセキュリティの標準として世界中の組織が採用しています。
CSFは「セキュリティを継続的に改善し、リスクに強い企業文化を築くための強力なフレームワーク」です。
まずは現状を把握し、小さな一歩から取り入れることで、大きな安心につなげていきましょう。
ユービーセキュアでは、専門のセキュリティコンサルタントによるNIST CSF導入支援サービスを提供しています。
支援内容
また現在、全サブカテゴリをより分かりやすく丁寧に解説した無料配布資料も作成中です。
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https://www.ubsecure.jp/